タカキューオリジナル商品

肥後蘇山

本物志向のこだわり思想

肥後蘇山のDNAを受け継ぎさらに進化させた最高級品 肥後蘇山“弓禅” 新発売
竹弓の良さにさらに一歩近づいた肥後蘇山シリーズの最上級品。味わいのある弓、取り回しの良さ向上のために軽量化をはかり、スムースな矢送りを実現しました。調子の良いとされる竹弓の重さは560g〜600g位ですが”弓禅”はその重さを目標に厳選材料の使用は当然のことながらその芯.材構造のあり方についても工夫を致しました。

肥後蘇山“弓禅”カーボン弓 (税込)

■肥後蘇山“弓禅”カーボン 並寸 1張 矢束/約90cm以下 10kg〜20kg
■肥後蘇山“弓禅”カーボン 伸寸 1張 矢束/約95cm以下 13kg〜20kg
■肥後蘇山“弓禅”カーボン 三寸伸 1張 矢束/約95cm以上 受注制作


肥後蘇山のDNAを受け継ぎさらに安定性を求めて進化した 肥後蘇山“真”
従来の肥後蘇山の長所である引き分けの滑らかさ、離れ時の低振動性、矢飛びの良さを受け継ぎながら、さらに弓としての安定性を強化するために十数項目にわたり改良をしました。“真”にはカーボンとグラスがありますが特にカーボンにおいてはねじれに強いカーボン板材に変更することで大いに安定性、矢飛びを向上しました。

肥後蘇山“真”カーボン弓・グラス弓 (税込)

■肥後蘇山“真”カーボン 並寸 1張 矢束/約90cm以下 10kg〜20kg
■肥後蘇山“真”カーボン 伸寸 1張 矢束/約95cm以下 13kg〜20kg
■肥後蘇山“真”カーボン 三寸伸 1張 矢束/約95cm以上 受注制作
■肥後蘇山“真”グラス 並寸 1張 矢束/約90cm以下 10kg〜18kg
■肥後蘇山“真”グラス 伸寸 1張 矢束/約95cm以下 10kg〜19kg
■肥後蘇山“真”グラス 三寸伸 1張 矢束/約95cm以上 受注制作
○肥後蘇山仕様 : 多重積層マイクロ重六枚平打
○装束 : 五ヶ所巻仕上げ(杉成矢摺藤)
○色 : 黒メタリック、パールレッド、パールグレー、春慶赤

※規格外弓力5,000円増
※15kgまで細身仕上げ標準仕様(25.5〜26mm)



肥後蘇山 HI-CARBON ハイカーボン弓 (税込) 弓力の強い弓に最適です
カーボンの使用量を増やすことで分(弓の厚さ)を極力低減し厳選特級柾目材使用
■肥後蘇山 ハイカーボン 並寸 1張 矢束/約90cm以下 18kg以上
■肥後蘇山 ハイカーボン 伸寸 1張 矢束/約95cm以下 18kg以上
■肥後蘇山 ハイカーボン 三寸伸 1張 矢束/約95cm以上 18kg以上
※弓力25kg以上10,000円増
※弓力30kg以上30,000円増
※肥後蘇山Hi-Carbonは受注製作です。納期は2〜3ヶ月です。

※肥後蘇山では特に長尺の矢束(約95cm以上)用として三寸伸製作いたします。(受注製作)

一歩でも竹弓に近づくために!
肥後蘇山は竹弓の製作思想を受け継いだ弓です。グラスカーボンと竹、竹ヒゴ芯・側木と蘇山独自の多重積層方式・マイクロ重平打方式、それぞれ使用する素材・方式は異なりますがその製作思想、剛と柔のバランスのとれた組み合わせは同じです。肥後蘇山がその芯材にこだわり、適度の裏反りをもち、入木に製作してあることはこの製作思想にほかなりません。

肥後蘇山は“しなり”を大切にします
グラス弓・カ−ボン弓いずれの場合も約87%は木質部です。(いずれのメ−カ−でもこの割合は同様です)だからこそ肥後蘇山はこの木質部に特に重きを置き、竹弓にも使用される桜、楓を贅沢なまでに厳選使用しております。握り部分の厚みを最大に上下関板にかけて、最大約1mm〜1.5mmまで薄くテ−パ−した柾目平板を4枚、裏反りをつけながら張り合せます。構造としては大変簡単なようですが“しなり”を求められる日本弓としては理想の構造であると考えます。木質部が持つ“しなり”が理想の裏反りで強められ、グラスおよびカ−ボンの弾性と調和しながらスム−スな矢送り、最高級の矢飛びを実現するわけです。しかしこのような構造には柾目で節がなく、しかも癖のない良質の木材が求められるため大量生産には不向きです。肥後蘇山の製作“こだわり”の一つがここに秘められております。

肥後蘇山は”底のない弓”を目指しています
矢を弓で飛ばす時、離れの瞬間弓力の何倍もの力が矢筈の一点にかかり、その結果矢にしなりが生じます。これをア−チャ−ズ・パラドックスといい、矢の飛翔を超高速度撮影するとS字形にしなりながら飛んでいく矢を見ることができます。つまりア−チャ−ズ・パラドックスを最小限に抑えることは矢を真っ直ぐに飛ばすことにほかなりません。”底のない弓”はア−チャ−ズ・パラドックス現象を最小限に抑えることができます。

テーパー(分落ち)
肥後蘇山のそれぞれの芯材は握り部分の厚みを最大に上下関板にかけ最大約1mm 〜1.5mm まで薄くテ−パ−しております。さらに手幅も握り部分を最大に上下関板にかけ細くなるように村取りしております。これにより握り部分の安定感を保ちながら、弓の上下のしなりを助けているわけです。

肥後蘇山は適度の裏反りを大切にします
肥後蘇山は竹弓にならい適度の裏反りをつけており、発売当初よりその姿は全く変わっておりません。裏反りをつけることで外側の木質部は縮み、逆に内側の木質部は伸びた状態になります。これが弦をかけて引くことで逆の状態になり、裏反りのあることでより大きな“しなり”となり反発力を生むわけで、竹弓の外竹と内竹の関係、大きく裏反りをつけて作るのに同じです。

張顔
日本弓は上から下まで五カ所の成り場で曲線構成されています。肥後蘇山はどこにも成り場のむらのない調和の取れた姿(張顔)をしております。10cm弦を引っ張れば、10cmの弓力を弓全体で受け、20cm弦を引っ張れば、20cmの弓力を弓全体で受けことを理想としております。ゴムの厚さにむらのないゴム風船が均等にふくらんでいくのに同じです。
肥後蘇山は“キュウハ”15.5〜16cm設定したときに最もよい張顔になるよう製作しております。
■裏反りの違い
上:A社
下:肥後蘇山(一番下は直線のガイド棒)
■裏反りの違い
上:肥後蘇山
下:B社(一番下は直線のガイド棒)
肥後蘇山は上下弦輪の三ツ頭を関板の中央にセットした場合、握り部分で弦は弓の右側を通る(入木)ように製作しております。竹弓の場合より若干入木強く製作致します。なぜなら竹弓の場合中ヒゴの皮と肉の置き方で調整することできますが、平板積層構造の場合この調整は無理で、入木に削り込むことで調整しております。約87%は木質部のためグラス弓・カ−ボン弓といえども一張一張弓の姿は異なります。よって理想の弦道にするために大変手間のいる方法ですが、私どもは一張一張弦をかけた状態で入木に削り込んでいきます。(張村)

センタ−ショットは的中のための必要条件で、肥後蘇山は入木に削り込むことでセンタ−ショットを実現しており、必要以上のひねり込みは不要です。もし弦が弓の真中を通っている場合、矢をつがえるとその矢先は外を向いてしまいます。このような場合外を向いた矢先を的方向に向けるためには、強く弓をひねり込む必要があります。

(参考)竹弓の材料繊維の方向はすべて縦方向です。
強く弓をひねり込む引き方を竹弓で行った場合、外竹の破損を招いたり、内竹の離れ、横切れなどの接着を損ねたり、重大な変形の原因となったりする恐れがあります。竹は縦方向の力には強いしなりがあるものの、横方向の力、ねじれには弱いものがあります。